学校生活｜ニュース

８月第一週は、午前中授業と三者面談を行ってきました。

今日は、３時間授業と大掃除、その後「第１学期終業式」を放送で行いました。

「令和２年度１学期終業式校長式辞」
　Let us cling together.(Teotoriatte) by Queen
　皆さん、こんにちは。
　今、黙とうを捧げました。改めて、県南を襲った７月４日の大雨による災害で亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。およそ１か月が経ちましたが、いまだ１４００人以上の方々が避難所での生活を余儀なくされています。復旧に当たっては、ボランティアをはじめ、自分には何ができるのか、私たちひとりひとりがしっかりと考えなければなりません。被災地の一日も早い復興を心よりお祈りいたします。
　本日も新型コロナウイルスの感染拡大の中、放送を使った終業式となりました。例年であれば、終業式に先立ち、表彰式があって、延べ１００人から２００人の生徒諸君が表彰を受けますが、今年は、各種の大会やコンクールが中止となり、皆さんの活躍の機会が少なくなってしまったことは残念でなりません。

１ "enjoy" が自分を変える！
　さて、本日は"enjoy" が自分を変える！というメッセージを皆さんに贈ります。手元のプリントを見てください。
"enjoy" が自分を変える！
Do you enjoy Niko Life?
　enjoy の"en"はフランス語系の語につく「中に(in)」を表す接頭辞であり、何らかの対象を"joy" 「よろこび」として自分の中に取り入れることを意味する。従って、enjoy という動詞は常に取り入れる対象を要求するものであり、目的語無くして機能しない。いわゆる他動詞である。言い換えれば、対象をenjoy するとき、そこに働く意識も行為も能動的である。enjoy の対象は、楽しいことばかりでなく、きついものも苦しいものもあって、それを自分の中に取り込んで「よろこび」に昇華させる。それがenjoy の大切な価値である。
　例えば、"I practiced swimming." よりも"I enjoyed swimming."と言う方が話者の主体性を感じる。両者とも泳ぐという行為を行ったには違いない。しかし、少なくとも後者の方が泳ぐことに対して能動的であり、前向きである。また、"I did cleaning in my room."と言うよりも"Ienjoyed cleaning in my room."と言った方が、部屋もきっと綺麗になったに違いないと思う。そこには「綺麗にしたい」という主体的な意思が感じられるからだ。君が私に"I did my homework last night."と言ってもとりたてて反応しない。しかし、"I enjoyed myhomework last night." と言ったら微笑むに違いない。何故なら〔　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〕からだ。
　皆さんにとって、enjoy の目的語は、Niko 生活のひとつひとつの場面である。対象の行為を価値有らしめるために、do something からenjoy something へ！　この意識の持ち方が君を変えるに違いない。
（enjoy は目的語を必要とする他動詞である。ただし、米口語には、自動詞の形でEnjoy!「（食事など）さあ、どうぞ。（別れるとき）楽しくやってくれ。」という用法もある。特定の状況で目的語が省略されるようになったのであろう。念のため。）
　さて、ここで問題です。何故なら……の後に、どんな趣旨の言葉を入れたらよいか考えてください。
　はい。微笑むっていうのは、「いいね」「よしっ！」「やるじゃん」という気持ち。そんな気持ちになれた理由は、第一段落の最後の文「enjoy の対象は、楽しいことばかりでなく、きついものも苦しいものもあって、それを自分の中に取りんで『よろこび』に昇華させる。」ことができたからなんですね。「何かしらプラスの価値に変えた」という趣旨の言葉を入れてくれたら良かったと思います。「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ。」という名言には、科学的な裏付けもあります。まずはdo something からenjoy something の意識を持って、夏を乗り切り、二高生活のあらゆる場面を楽しみましょう！

２ 新型コロナウイルスによる世界の学校の閉鎖状況
　下の世界地図は、ユニセフのホームページから引用しました。日本が真ん中になくて、見慣れないかもしれないですが、これが普通の世界地図ですね。日本はまさに東の端っこ、極東にあります。
　さて、この地図（世界地図のデータ）は何を表していますか？
　タイトルに書いてありますが、新型コロナウイルスによって世界のどの国が休校状態であるかを表しています。
・世界２１０か国
・国全体が休校１０７か国(カナダ、南米、アフリカの大部分、中東、インドなど）
・地域限定（県や州ごと） ５４か国（アメリカ、中国、ロシア、ドイツ、イギリスなど）
・再開４９か国（オーストラリア、ニュージーランド、スエーデン、ノルウエー、韓国、ベトナムなど）
　世界の半分は全面休校、日本も含めて再開した国は少数派ですね。世界には（特にアフリカなど）学校に行きたくても行けず、勉強したくても勉強できず、学びたくても学べない状況がさらに深刻化しているということが分かります。世界の格差はさらに大きくなるのではないかと危惧されます。これが世界の現状です。日本だけを見るのではなく、日本が世界の中でどういう位置にあるかを見ることで、別の見方や考え方が生まれます。みなさんには、自分の視界に映るものだけでなく、もっと大きいもの、広いものを見ること、大局を見るという習慣をつけて欲しいと思います。

３ 最後に
　熊本でも毎日多くの方の新型コロナウイルス感染が判明しています。日々その数が増加していますが、感染した方やその家族、医療従事者などに対する誹謗・中傷などが大きな問題になっています。感染が広がっている地域の人や、マスクをしていない人、県外から来た人などへの差別や偏見も起こっています。決して許されない行為です。だれでも、いつでも感染する可能性があるのです。ＳＮＳなど、差別的な言動に同調したり、根拠のない誤った情報を拡散させないように気をつけましょう。
　最後に３年生！皆さん一人一人の進路希望の達成に向けて、全力で取りくみ、健康で、素晴らしい成果が上がるようにエールを送ります！