SSH NEWS

　これは生徒の作品です。美術科の学校設定科目「アートサイエンス」テーマ研究で取り組んだものです。

　この生徒は､チームで「小学生でもわかる環境問題RPG」の企画をしました。地球温暖化を解決するゲームです。といいましても､ゲームをつくる技術はまだありませんので、企画やデザインに特化した学習をしました。生徒・職員ともにゲームデザインの経験があるわけではないので手探りで準備してきました。

　そこで、本校美術科卒業生で､本校ＳＳＨ運営指導委員である宝塚大学東京メディア芸術学部ゲーム分野教授井上幸喜先生に､テーマ研究ブラッシュアップ講座を開いていただきました。　2／22(木)放課後、zoomで東京と美術棟を結び、生徒２人に「テーマ研究を大学や企業など志望先に提出できるポートフォリオに仕上げる」をゴールに設定し、大学の講義並みの助言とレクチャーをしていただきました。

　掲載したイラストでもわかるとおり、素人目には十分に感じるクオリティですが､ゲームにするとなると､いくつかのポイントを押さえなければならないことがわかりました。例えば､人物のシルエット、主人公のキャラクターはアイコンやロゴと同じで､一目でこのゲームとわかるものでなくてはならない。ゲームの登場人物は､並んだ背の高さのバランス、色の組み合わせ、シルエットのバランスなど､考慮すること。

　ゲームのストーリーは､「何を解決」し、「どう解決するのか？」が明解であること。そのことによってキャラクターの設定も具体性を増し､ゲームの必然性が生まれる。

　これらもヒントは探究活動全般にもあてはまると感じました。

　今後の展開として、ポスターのデザイン、ゲーム画面のモックアップ作成、アイコンのデザイン、パッケージデザイン、プロモーションビデオ作成、3DCG作成、主人公カラーチャート作成など、提案いただきました。

　一つのテーマ研究から､美術の専門領域に大きく動き出しそうです。美術科では､テーマ研究と進路が直結しているので､今後も生徒の幅広い興味関心を引き出しつつ､これらのコアを見つけていきたいと思います。

　近い将来、この企画がゲームとなって動き出せるよう、第二高校ＳＳＨがサポートしていきたいと思います。