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2024年02月14日
2月7日(水)、普通科・美術科の生徒対象に、SSH事業であるSTEAM-D「科学倫理」の第2回が実施されました。
この日のテーマは「人工知能と責任」についてです。昨今、目まぐるしい発展を遂げているAIや人工知能はあらゆる場面で活用されているが、それに伴う倫理面が今日の課題となっており、1つの事例を考えながら、現状を学ぶと共に、自身の考えと立場を明らかにすることを目指します。
本日は、自律兵器について考えました。初めに、世界で起こる紛争等の1つに無人ドローンが用いられている現状を確認し、そのドローンの使われ方のあるべき姿を個人→グループ→クラスで意見を共有していきます。その際にはこれまで学んできた「共通了解」の姿勢も崩さないように意識します。
次に、使用されたドローンの責任について考えました。【開発者・使用した国(人)・その他】で最も責任の所在が大きいとされるのはどこなのか。そして、なぜこのような問題が生じてしまっているのか、現時点での先進国を始めとする法整備の状況などと合わせて考えていきます。
最後は、これから社会でいきていく私たちができることは何だろうかを短期・中期・長期の目標の中から、自身ができることは何かないかを考えます。生徒たちは非常に熱心に議論を行い、これからの自身の立ち位置等について考える機会となりました。
2年生のみなさんは課題研究で学んだことや、本時の内容を是非これからの学校生活等に活かしてもらえればと思います。
【生徒の感想(抜粋)】
〇自律兵器を使うということが何を意味するのか、戦争とは何なのか改めて考えさせられました。これまでの「戦争が起こっているんだな」という考えではなくではなく「私達にできることは何かないのか」という考えに行き着かないといけないと思いました。
〇戦争が人間無しで行われるようになる可能性があるということに驚きました。人間自体は傷つかなくなる時もあるかもしれませんが、そのようなことまでして馬鹿らしいなと思いました。そして、戦争しても結局物資、お金、生き物、環境が犠牲になることは誰もが分かっているのに、どうしてだろうと疑問が大きいです。
〇最近、インターネット上で活動するイラストレーターなどの作品を無断でAIに学習させ、アップロードしている事例をよく見かけます。AIが身近になり倫理的にアウトなことも人が直接手を介さずにできるようになってしまったと思いました。AIをうまく使用し人を傷つけるようなことはしないよう気をつけたいです。
〇普段使用している便利なものが正しい使用方法で使われているかを再確認しようと思いました。人間だけで何かをするには時間がかかるため科学技術が発達し快適な世の中になって良いことだと考えていたが、それを間違った使い方をして悪影響を及ぼすことも増えているため正しい使い方を理解していかなければならないと感じました。
〇ドローンの開発は第二次世界大戦頃から軍事目的であったと聞いて驚いた。授業の中で、「ドローンの正しい使い方」という言葉があったが、戦争をしないことが正義であり、平和を作ると考えている私達とは違い、戦争をしてでも自分たちの正義を貫いた先に平和があると考えている国があるように、今使用している国の中には人の救助などではなく、戦争に勝つために使うのが正しい使い方だと考えている国もあるかもしれない。このように全世界が価値観合わせることは限りなく不可能だと思うが、被害者を増やさないためにも最低限の法整備は急ぐべきだと思う。
〇正解はない問題について、これからずっと考え続けなければいけないのだと分かった。自分の意見を持つことは重要だが、固定せず、他人の意見や新たな知識によって考え方をアップデートし続ける必要があると感じた。これからもっと、技術と倫理観についての問題が増え続けるのだと言うことも感じた。
〇科学倫理で社会がどのように変化しているかはニュースなどで知っているけど、自分ではどのように世界を変えることができるかなどを考えることができた。戦争は他人事ではないと思うから、今はまだどのようにしたらいいかなど思いつかないがこれから考えていければいいと思った。
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