SSH NEWS

美術科・普通科1年「科学哲学」第1回を実施しました

2023年05月23日


HOME  >  二高SSHニュース

2023年05月23日

美術科・普通科1年「科学哲学」第1回を実施しました

第二高校SSHのⅤ期研究開発の一つである「課題探究を中核とした独自のSTEAM教育システムの開発と普及」を目指し、今回は1年生普通科・美術科を対象に本校上村教頭が体育館で全体に講義を実施してくださいました。

講義のはじめにSSH研究主任より、第二高校のSSHについての説明が行われた後、

「科学哲学」概論~「テツガクって何?」と思ったあなたに贈るミニ講義~ のテーマで講義が始まります。

初めに”アイザック・ニュートン”を例にとり、中世までとそれ以降の哲学と科学の立ち位置についてのお話がありました。

生徒はニュートンが当時”科学者”ではなく”哲学者”であったことに驚きを見せていました。

さらに、哲学における形而上学(「~とは何であるか?」)を知った後は、近代以降、人は「より良く」生きられているか?​を​​

”「発展途上国への古着の寄付」の是非”を議論することで考えます。

 

生徒たちは近くの生徒や担任の先生と積極的に意見交換をします。

最後に、賛成の人や反対の人の意見を聞き自分の考えをまとめてもらい、数人の生徒が発表して終了となりました。

おまけとして、①議論の一方法であるヘーゲル「弁証法」的手法を紹介

       ②頭の体操「防火訓練のパラドクス」を紹介

 

第二高校では「科学哲学」を学ぶことで、「物事を深く考え”本質”に迫ることのできる力」を身に付け、高度な科学探究力や独創性と創造性に富んだ課題発見能力を育んでいってもらえればと思います。

以下、授業後の生徒の感想(抜粋)です。

・議論をすることによって自分の考えを深めていくことができるということを聞いてこれからの授業などで使えるのではと思いました。
・一番印象に残ったことは科学と哲学が意外と近いということですこれからはこの2つを切り離さず考えていきたいです。
・途中で発展途上国の人たちに古着を届けることの是非を問われたときに私は問答無用で届けたほうがいいと思ったけど友達は自分たちが使わなくなったものをあげるのは少し申し訳ない気がする、できるなら新品のものを上げたいなど言っていてすこし驚きました。先生も仰っていたように哲学に正解はないなと改めて実感しました。
・科学と哲学は反対のように感じるけど深い関係があり、これからの変動する社会に対応するためにも役立つと感じました。
・社会問題など知識として得るだけでなく、深く考えていくことで新たな発見や疑問、問題が見つけられていくようになると思った。様々な視点から物事を考えていきたい。
・ニュートンのように知を追い求めることはなかなかできないことだと思いますが常にそういった姿勢を持って学習に取り組むようにしたいなと思いました。
・哲学という言葉自体難しそうに聞こえるし、そこに科学が付け加えられたら更に難しそうだったけど、説明がわかりやすくて最後まで聞けました。
・今まで、哲学と聞いたら言葉が多くて理解しづらいものだと思っていたけど、今回の話で自分も小さいときは哲学者と呼ばれるような存在だったことや身近なものであることを知り面白かったです。
・科学と哲学はあまり結びつけて考えたことがありませんでしたが、今回お話を聞いてもとはひとつだったと知り驚きました。哲学には少し興味があるので、もっと知っていきたいです。
・何事にでも研究してみよう、調べてみようという探究心を大事にして日々の生活や学校生活に生かしていきたい。
・私はいろんなことに対して、なんで?どうして?と疑問を持って考えることが多いから、この学習を通して自分が疑問に思ったことを更に深く考えていきたい。
・自分は発展途上国に古着を送ることは良いことだと考えていたけど様々な視点から考えると良くないこともあることに気づき、1つの話題に対して様々な視点から考えるために、色々な人と意見を伝え合い合意を導き出すことが大切だとわかりました。
・教頭先生のお話を聞いて、一見対極に見える哲学と科学に、共通点があることに驚きました。第二高校には科学哲学について学ぶ場があるので、自分でしっかり身につけて、探究活動に生かしていきたいです。
・今まで哲学と科学は正反対のものだという意識だったけれど関連していることを初めて知ったし、これから物事を考えていく上で両方の観点から見ていきたいと思います。また人と話し合うときに人の話、考え方によく耳を傾け取り入れたり参考にしたりして自分の意見を作り上げていこうと思います。
・これから、探究活動をするときは科学哲学の考え方を活用したいと思った。また、話し合いで対立したとき、そこの考え方にとらわれず、新しい考え方もあることを頭に入れておきたい。
・対立はあって良いことで、反論も考えながら、誰もが納得できることを見つけることが大切だと思いました。
・哲学は、意外と身近なものなのだなと思いました。確かに、僕が小さい頃は親によく質問していたのを思い出しました。
・根拠のある否定的な意見でも、自分の立ち位置を理解した上で発言しなければいけないことを意識して生活していこうと思った。
・哲学というと難しいイメージで、科学とは真逆だと思っていたので「〜とは何であるか」を考えるのが哲学というお話を聞いて、いつも考えていることの中に哲学が含まれているんだなと思いました。(もちろん科学の中にも)これから、賛成反対ではない意見というのを目指していきたいなと思いました。
・科学と哲学という相対的なイメージのものを組み合わせて考えることに興味が湧きました。科学を哲学的にだったり、哲学を科学的にだったりと、いろんな見方ができると思いました。いろんな学問を通していろんな見方や考え方ができるようになりたいです。
・ヘーゲルの弁証法が使いやすそうで面白いなと思った。科学とか哲学とか難しそうだけど少しだけ理解できた気がする。
・科学と哲学の根本を知って、面白いと思いました。特に、意見の言い方など、どうしたらただの批判にならないかなど考えられた、いい機会でした。
・一つの意見にその反対の意見をぶつけ、また新たな意見を見つけ出すヘーゲルの弁証法は現国の評論でも使えそうだなと思った。これから、ASの授業を進めて行くに当たって、このような方法を用いながら自分の意見を追求していきたいと思う。
・科学哲学を通して世界のあらゆる問題点の改善策を提案するには、そこに倫理観も兼ね備えることで本質に迫ったよりよい提案ができるということが印象に残った。
・科学と哲学は反対のことのように思っていたけど講義を聞いてもともとは同じものだったり今でも繋がりのあるものだとわかりました。今後は美術とも関わりをもたせながら生活していきたいです。
・古着の寄付の話で一見良い意見に見えるが奥を知ると悪い点もたくさんあるのだなと思いました。自分の意見を信じ込みすぎずにしっかり物事や話を見て考えたいと感じました。
・科学も哲学も本質を追い求め探究していく点で同じことが印象に残りましたインターネットなどの便利なものが世の中には溢れているけれど自分の頭でイメージしたり探究していくことがこれからの人生や社会において必要だと思ったし、美術の面でもイメージすることは大事なので科学哲学の考えを生かしていけたらいいなと思いました。
・今まで科学や哲学と聞くと自分には難しくて、わからないものだと思っていたけれど、意外と身近なところにあるのだなと思った。科学哲学が少し自分に近くなったなと思った。私は議論をするのは好きだし、楽しいから、もっと話し合いなどの活動をやってみたいと思った。そして自分の見える世界を広げていきたいなというふうに思った。科学哲学はこれからの社会にとって大切になってくるなと思った。今の時代は自分で考えるということが少なくなってきている気がするから、学ぶことによってそれらを変えていきたい。
・身の回りで起こっている問題について理解を深めるためには、科学と哲学の両方の視点から考えを持つことが大切だと思いました。また、自分ひとりの中で完結するのではなく、他の人達と意見を交換し合いながら正しい答えを見つけていくことが必要だと思いました。
・今まで科学と哲学の違いをあまり考えたことがなかったためこの授業で改めて考えることができて良かったなと思います。また、サイエンティストという言葉が生まれたのが比較的最近だというのがとてもびっくりしました!
・授業を通して、哲学というのは「本質」を洞察することで、その問題を解く考え方を見出すことなんだとわかりました。また、探究活動をするにあたって、周囲の人と意見交換をすることも大切だけど、そこからできるだけ誰もが深く納得するような答えを出すところまでいくのが、大切なのだなと思いました。だから、自分たちの意見などを多方面から見て発展させていくことを意識したいなと思いました。

 

mark@2x logo

〒862-0901 熊本県熊本市東区東町3-13-1
TEL:096-368-4125 FAX:096-365-5636

banner_bshs_f
banner_rindoukai_f
banner_jst_f
kkbrn_banner_f

〒862-0901 熊本県熊本市東区東町3-13-1 TEL:096-368-4125 FAX:096-365-5636