SSH NEWS

本校１，２年生の希望生徒14人と(株)サイディンの研究者の方々でシクロデキストリン(CyD)の実験教室を行いました。
株式会社サイディンは、シクロデキストリン(CyD)の研究の強みを生かした医薬品研究開発、機能性食品開発開発、受託研究開発を展開している熊本大学認定のベンチャー企業です。

シクロデキストリン(CyD)は、グルコース分子(ブドウ糖)が環状に繋がってできた分子で、底のないバケツのような構造をしています。このバケツの中には様々な分子を取り込むこと(包接)ができます。この機能を利用してCyDは消臭したり、物質の安定性を高めるなど非常に機能性の高い物質として活用されています。

生徒は、CyDの包接を用いたフェノールフタレイン色の変化試験、混練法による香りサンプルとCyDの複合体作成、身の回りの課題をCyDで解決する討論を行いました。また、研究者の方々に高校時代のこと、研究の面白さ、起業の時のお話を伺い、アントレプレナーシップ教育の実践となりました。

【生徒の感想】
　シクロデキストリンという物質について自らの手で実験を行い、その性質を慎重に知っていく過程に深く愉悦を覚えました。また、様々な分野の方々が一見無関係そうにすら思えるような観点から意見を持ち寄ることで、液中のものとして見ていた現象を空気中へ応用するに至るような用途の発展に感銘を受けたのは勿論のこと、多角的なアプローチへ寛容になることへの重要さにも気付かせていただきました。