2021年06月30日
6月上旬、理数科1年の伝統行事である江津湖での野外調査研修「江津湖の水環境と生物」が行われました。平成6年から江津湖を野外調査地として、水生動植物の同定や水質調査を行い、生物を指標とした環境学習の基礎的な手法を学んでいます。平成28年には、理数科の長年にわたる調査研究の功績が評価され、「肥後の水とみどりの愛護賞」を受賞しています。
この野外調査研修は上江津湖周辺に7か所の調査地点を設定し、それぞれの地点で区画法(コドラート法)を用いた水生動植物採集、採集した水生動植物は学校に持ち帰って分類・同定、個体群密度を測定します。また、化学的な水質検査として、pH・化学的酸素要求量・硝酸態窒素濃度・リン酸態リン濃度を測定します。
私たちは、水質の面ではこれまでのデータから江津湖の湧水量変化による水質に大きな変化はないと考えます。水生動植物の面は、調査時期が年度によって1か月ほど前後することで生息する生物も変わるので考察するのは難しいですが、今年の調査データからは年々減少傾向にあったカワニナが今年さらに激減しているため、その理由を検証中であり8月31日の報告会に向けてまとめます。
一定面積の区画を設置して、その中の個体数・生物体量などを調査する区画法(コドラート法)を用いて水生動植物を採集している様子。この方法は動植物の個体群密度や分布様式、群集の種類構成を調査するために広く用いられています。
現地での水質調査の様子。写真はデジタルパックテストで硝酸態窒素とリン酸態リンを測定しています。また、帰校後に採水を用いて化学的酸素要求量(COD)を分光光度計で測定します。
帰校後、水生動植物の分類・同定、個体群密度を測定している様子。調査地点によっては同定に時間を要する生物がいたり、1個体数や種類が多くて計測に時間を要した班もありました。現地調査の疲れも見せず、真剣に取り組んでいます。今年は実験室に空調設備が整ったのも影響しているのでしょうか。
最後に、今回の野外調査研修での生徒の感想を紹介します。
●私は江津湖実習に行って、更に水生生物のことを知ることができました。今までは江津湖に行っても水草近くにいる小さな生物のことは気づかなかったし、生物採取や同定調査の仕方も知らなかったので、本格的に作業する貴重な経験ができて良かったです。F・Tさん
●私はこの実習で江津湖に棲む水生生物の数に驚きました。普段、見かけない小さな生き物に焦点を当てることでとても興味が湧き、更に調べてみたいと思えました。同定作業では類似した生物が幾つもあり、その見分け方について知る良い機会になりました。S・Aさん
●私は調査研修で江津湖に行き、たくさんのことを学ぶと共に多くの経験ができました。先生から『江津湖に棲む生物』の本を渡された時、ものすごく多くの種類があったので驚きました。水生生物に興味があったので、この研修を楽しむことができました。Y・Kさん
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