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2021年08月02日

美術科

美術科恒例「夏季二高ゼミ」実施中(その1)

二高ゼミは今年で37年目を迎える美術科の夏恒例のイベントで、美術系大学の受験を視野に入れた実技の講習会です。

1年生対象の基礎科のほか、2・3年生は油画科、デザイン工芸科、彫刻科、日本画科のいずれかを選んで受講し、7月26日(月)から8月6日(金)まで実施されています。

短期間で課題に挑戦し、表現の視野を広げたり、制作スピードを上げたりして、生徒一人ひとりの「当たりまえ」のレベルを上げることがねらいです。

ゼミ中は卒業生が講師を務め、制作後にも生徒たちの相談に乗るなど、それぞれの経験や技術をもとに熱心に指導しています。卒業生や上級生からの助言など、学年を超えた縦のつながりが二高ゼミの良さです。

美術科に関心をお持ちの中学生の皆さんには、7月30日(金)の学校説明会の際に見学していただく予定でしたが、延期となったため、これまでの各科の取組を紹介します。

 

【基礎科】

「粘土を使った立体クロッキー」

対象を様々な角度から観察し、構造や特徴を多角的に把握していきます。

「木炭石膏デッサン」

1年生の多くがこれまでより大きな石膏像に挑戦しています。

 

「幾何構成」

円や正方形で画面を構成し、秩序を持って美しく仕上げるデザインの基礎的な課題です。

モチーフ構成」

渡されたモチーフを使い、色彩で表現します。素材の特長を端的に捉え、調和を持たせることが重視されます。

基礎科ではこの後、人物デッサンに取り組む予定です。

 

【油画科】

「100枚ドローイング」

とにかく手を動かしながら、自分の感性を発見するために様々な表現を試していきます。

「人物油彩」

単にモデルを描くだけでなく、自分の作風や主題を探り、絵の具の扱いにも計画性が求められます。

「水をテーマとした油彩画」

独自の作品を制作するために、まずは水をリサーチ。決して遊んでいるわけではありません…。

 

【デザイン工芸科】

「テーマに基づいた色彩構成」

与えられた「change」の言葉から発想して、変化するイメージを表現します。

「両手の想定デッサン」

「はがす」「はずす」「むしる」の言葉から1つを選び、両手を想定して描きます。普段から身の回りを観察しておくことが想定課題のカギとなります。

「石膏・静物デッサン」

いつもの石膏像に別のモチーフを組み合わせるだけで難易度が格段にアップします。

デザイン工芸科はこの後いくつかのモチーフを画面に構成し、しっかり描写する課題にも挑戦します。

 

【彫刻科】

立体構成」

スチレンボードや竹ひごなどを使い立体作品を作ります。今回のテーマは「motion」です。

「人物頭像」

人物モデルの頭部を水粘土で制作します。モデルは定期的に向きを変え、様々な角度から観察しながら対象に迫っていきます。

彫刻科ではこの後、巨大な石膏像「ヴェルベデーレのトルソ」を通常の2倍の木炭紙にデッサンする課題に取り組みます。

 

【日本画科】

静物鉛筆デッサン」

日本画ではよく花がモチーフとして出題されます。造花とは違う花々の本物の良さを繊細に感じ取ることが重要です。

「金箔下地着彩」

日本画で良く使われる金箔を下地に花を描きます。金箔の貼り方を覚えることも良い経験ですが、金箔はわずかな風で動いてしまうので、箔を貼る作業中はエアコンが使えません…。

「細密描写」

対象をじっくりと観察し、細部まで描き切る課題です。

 

 

二高ゼミでは各科とも工夫を凝らした課題が用意され、生徒たちはこれらの経験を通して自分に合った進路を選んだり、受験に向けてトレーニングを加速させたりしていきます。

また、二高ゼミの最後には全学年合同でのデッサンコンクールが行われます。それぞれが現在の技量を最大限に発揮して、この夏の成長を実感してほしいと思います。

なお、今回は崇城大学芸術学部の教授の方々をお招きして、作品の審査と講評をしていただく予定です。いつもとは違う緊張感があるのではないかと今から楽しみです。二高ゼミ後半の様子は、また後日お知らせしたいと思います。

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