二高の特色・学科|ニュース

SPECIALITY & COURSES NEWS

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2022年08月19日

美術科

卒業生から在校生へ、受け継がれる美術科のプライド

8月16日(火)から再開した二高ゼミもあっという間に最終日を迎えました。

第2タームも各科で特色ある課題が準備され、ほぼ日替わりのメニューを次々にクリアしていく受講者たちを見ていると頼もしく感じます。

油画科では独創的なドローイングや資料や人物をモチーフとした油彩画などに取り組みました。どの作品も単なる再現描写を超えて、自己の世界観を確立しようとする作家の片鱗を伺うことができます。

デザイン工芸科では鉛筆での石膏デッサンやモチーフの細部まで描く着彩、画面上でモチーフを構成して描く平面構成に取り組みました。

鉛筆デッサンは木炭より修正が難しく、計画性や正確さが求められますが、2枚目のデッサンは1枚目から確実にレベルが上がっています。

着彩では講師の手元をモニターに映し、デモンストレーションしながらの指導です。リアルタイムで自分の作品と見比べながら制作することができ、筆づかいの細かなニュアンスや配色の工夫など多くの発見があります。

彫刻科では人物モデルや石膏像のデッサン、粘土を使った手の構成などに取り組みました。同じデッサンでも彫刻科では動勢や塊感など、重視する観点に特徴があります。

経験の少ない1・2年生も臆することなく粘土での作品づくりに挑戦しています。

日本画科では複数のモチーフを机上に配置し、鉛筆デッサンや水彩絵の具での着彩に取り組みました。透明感のある光や空間、対象の自然な姿を探求する日本画では、繊細な観察と丁寧な作業が欠かせません。

膠を混ぜて使う「水干絵の具」は乾くと若干発色が変わるため、特性を理解した制作が求められます。

講師陣も「百聞は一見にしかず」とばかりに、これまでの経験で得た知識や技能を惜しみなく披露してくれました。

手探りで制作する受講者にとって、目の前で行われる実演は全てがスキルに直結します。しかも詳しく説明があるので、聞いているだけでも技術力が上がりそうです。時間差のない入力と出力のループが終日に渡り続きました。

第2タームでは各講師が日替わりでそれぞれの在籍する大学について紹介してくれました。

各美術大学の特徴や、パンフレット等には掲載されていないリアルな学生生活を知る貴重な機会です。

ゼミの最後には、講師からのサプライズプレゼント!…いい思い出になりますね。

受講者の皆さん、今年の「夏季二高ゼミ」はいかがでしたか? 

限られた期間でしたが、「もし、二高ゼミが無いまま進路選択や大学受験したら…」と想像すると、得たものの大きさを実感できると思います。講師陣が伝えたかったのは単なる受験テクニックでなく、「実技にこだわる」第二高校美術科のプライドに他なりません。これを機に難関大に挑戦する人が増え、「将来は二高ゼミで後輩を指導する」ことが皆さんの目標の一つに加わることを期待しています。

美術科の進路目標達成の一翼を担う38年目の行事が無事に終了しました。物心両面からご支援頂いた保護者の皆様、講師の皆さん、本当にありがとうございました。

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