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2020年10月10日
休校期間中の自分に教えてあげたい。「今はずっと家の中にいるけれど、何か月かしたら青空の下で綺麗な虹を見ることができるよ。」
美術科2年生の振り返りのアンケートに素敵なメッセージがありました。今回の活動について「誰に」、「何を」伝えたいですか? という質問に対する答えです。
休校中生徒たちは不自由な思いや不安な気持ちを抱えていていたこと、それはまだ消えていないことを、忘れてはいけないと感じました。
東日本震災のあと、アーティストたちはそれぞれの方法で「記憶を残す」ことをしました。災害によって傷ついた心を癒す方法の一つは「記憶」を共有すること、その大切なことをこの生徒は思い出させてくれました(「記憶」と芸術の関係については、女子美術大学日沼禎子先生「平成27年度第二高校美術科外部講師講演会」での内容を参照しました。)。
「コロナ」は地震や天候とは異なる「災害」ですが、立ち向かうプロセスは、第二高校SSHがこれまで「熊本地震の復興に寄与する人材を育む」実践が役に立ったと自負しています。
さて、「第二高校に虹をかけるプロジェクト」2日目のフィナーレは、10月7日、普通科文系2年生美術選択者も一緒に行いました。レインボー岡山さんの災害支援のレクチャーと風船で玄関からスズランテープの虹に誘導する装飾をしました。
卓上の風船は、可愛くソーシャルディスタンスをつくる実験だったのですが、途中で風船が苦手な人が意外と多いという事実に気づき、予定変更で撤去しました。
第二高校を訪れた人を虹までお誘いする風船の装飾です。これも、ひとつ前の時間に屋外に設置しようとしましたが、ものすごい勢いで割れだしたので撤去(びっくりさせた皆さん、本当にすみません)、室内に変更しました。今回、計画や準備の大切さを学びましたが、何事もやってみないとわからないということも学びました。
こういう状況なので、「吹かずにできるシャボン玉」を各種取り揃えました。1階・2階に普通科・美術科で手分けして10分間ほどの活動でしたが、シャボン玉を飛ばすことで、インスタレーションがより立体的になり、幻想的な空間になりました。放送部に協力いただいて、BGMとして本校吹奏楽部の演奏も校内放送で流してもらいました。また、この記事の1枚目と最後から2枚の写真は写真部顧問の一木先生の撮影です。専門の方の写真は美しいですね。皆さんの理解と協力があってこその取組でした。いろいろな形で関わってくださった皆さん、ありがとうございます。
最後に生徒たちの感想をもう一つ紹介します。
Q:この活動を誰に伝えたいですか?
A:全国の高校生。コロナのこんな世の中でも元気を与え、笑顔にする方法があるということ。
それに協力してくれる第二高校の良さ。
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